陸上:為末 大 選手のメッセージ

アスリートからのメッセージ 〜1〜 

撮影:前田せいめい(JBpress)


 私たちアスリートは、これまで多くの感動を社会に提供してきました。会場で、テレビを通じて、または直接会う事で多くの人を勇気づけてきました。しかし、華やかに見える反面、現在一部の競技以外の多くのアスリートの置かれている状況はとても厳しいものです。なぜ、あれほど世の中に感動を提供しているアスリートの状況が、これほど苦しいのでしょうか。これまでは選手自身も好きでやっているのだから仕方ない、とあきらめていました。しかし、私は本当にそうだろうかと考えています。

 例えばアスリート達が、今よりも社会との接点を持っていったら、社会はもっとアスリートに興味を持ちます。アスリート達が集まり、みんなで何かを行ったら、ムーブメントは大きくなります。そして、アスリートは尊敬を集め環境は改善される事でしょう。選手達が自分たちで動き出せば、現状は必ず改善できるはずです。日本は今元気がありません。子ども達は夢が無いといい、大人達は明日が見えないと言います。日本には今、夢や希望が足りないと思います。
 アスリートが今よりももっと社会に働きかければ、子ども達が夢を語り、大人達が明日への希望を持ち、日本が元気になるはずです。夢を見る力、一生懸命な人を勇気づける力、それこそが、アスリートが持つ一番の力なのではないでしょうか。


 アスリートが社会にメッセージを発信する事で、世の中を勇気づけたい。そんな強い願いを持ってアスリートソサイエティーは誕生しました。スポーツを通して社会に希望を!!いつの日か、アスリートが日本を変えたと言われる日が来る。私はそう信じています。
 是非アスリートソサイエティーと一緒に、スポーツを、そして日本を変えていきましょう。

為末 大


為末 大 選手プロフィール

世界大会において、トラック種目で日本人初となる2つのメダルを獲得した陸上選手。
10台のハードルを超えていくこの種目は、ハードル間を少ない歩数で走る選手が有利であり、世界トップクラスの選手の大半が、前半13歩でハードル間を駆け抜ける。当然身長の大きい選手が有利である中、テクニックに加え優れた調整力を持つ為末も13歩で走り、170cmと決して恵まれているとはいえない体躯ながら、世界の強豪と対等の戦いを展開する。
侍ハードラーの異名を持つ。
公式ホームページ:http://sports.nifty.com/tamesue/index.htm
2010年6月22日