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ラオスプロジェクト2017

  • by admin

ラオスアスリート・コーチ支援事業

ラオスアスリート・コーチ支援事業として、1月7日から1月9日までの三日間、ビエンチャンにて障害者と健常者が共に参加する「インクルーシブ陸上講習会」にて指導を行いました。本講習会は、特定非営利活動法人アジアの障害者活動を支援する会(ADDP)がJICAの支援のもと開催し、障害者14名、健常者11名の計25人が参加しました。

th_1日目 ドリル

実施概要

開会式でラオス教育スポーツ省生涯スポーツ局長より、ラオスで多くの人、特に子供が、不発弾によって障害者となっているという事実が語られ、講習会がスタートしました。
ラオスでは障害者スポーツの練習環境は徐々に整いつつあります。陸上競技で必要となることも多い伴走者についても、今回のように健常者と障害者が同じグラウンドで一緒に練習できる環境と、ラオス人の助け合う精神があれば、将来パラリンピックでメダルを獲得できる可能性も見えてきます。
th_開会式

講習会が始まると、走る以前に体の正しい使い方や走るためのトレーニング理論が根付いていない選手が多いことがわかり、持続可能な練習が行えるよう動き作りの1つ1つ丁寧に身振り手振りを交え、解説をしながらの指導を行いました。選手らも、のめり込むように練習に打ちこんでいました。普段行わない練習のためか、辛そうにしている選手は「スースー(ラオス語で“頑張れ”)」とコーチから声をかけられ、ラオス人同士が「ガンバレ!」と日本語で励まし合いながら、ハードな練習を終始楽しそうに行っていました。
最後には、1ヌーン、2ソーン、3サーム、4シーと全員で円陣を組み、気持ちを高め、一体感が生まれる場面もみられました。為末が笑顔で走ることを伝えると、選手たちが苦しい顔を見せながらも笑顔で走ろうとする姿を見せ、走る楽しさを体現できたと感じた瞬間でした。
th_集合写真

参加者の声

コーチ

健常者と障害者が一緒に活動できる貴重な機会でした。自分は一回目から参加しているが毎回新しい知識を得られており、これからの陸上競技の発展の為に役立てたいです。近い目標は、SEA Gamesにおいて選抜選手を輩出することが目標です。我々は、陸上競技の中でも短距離に重点を置いており、そこを重点的に練習していきたいと考えています。目標は2名ですが、2名以上選出できるような練習をしていきたいです。
th_2日目 座学

Kone選手(21歳、視覚障害)

健常者と一緒に練習し、伴走をしてみんなで楽しく走ることができました。12月にマレーシアで行われる大会でメダルを取れるように頑張ります。
th_3日目 伴走

表敬訪問:教育スポーツ省大臣

滞在中、教育スポーツ省大臣でありラオスオリンピック委員会代表のSENGDEUANE LACHANTHABOUN氏を表敬訪問しました。我々のラオスでの活動報告に熱心に耳を傾けて聞き、2020年の東京五輪へ向けて今後も継続的な指導を行うことを承諾していただきました。
th_表敬訪問

協力:特定非営利活動法人アジアの障害者活動を支援する会(ADDP)
認定:Sport For Tomorrow Consortium
助成:国際交流基金アジアセンター アジア・文化創造協働助成を受け、実施しました。