ネパールマラソン代表候補選手が事前合宿を開催
2018年10月17日〜24日の8日間、福島県田村市にある田村市陸上競技場を拠点に、ネパールマラソン代表候補選手における日本での強化合宿が、協定調印後初めて行われました。ネパールからは3名のアスリート(男2人、女1人)を含む6名が来日、一般社団法人アスリートソサエティからは、北京五輪女子マラソン日本代表の中村友梨香さんがコーチとして参加しました。また田村市役所の職員、宿泊地となったスカイパレスときわの皆様のお力添えを頂き、無事に全日程を終えることができました。今回の8日間では、トレーニングはもちろん、ロードレース大会への出場、小中学校の訪問や高校生たちとの合同練習など、田村市の方々とネパールアスリートとの、スポーツを通じた多くの交流を持つことができました。
トレーニング
トレーニングは基本、早朝・午前・午後と行われ、クロスカントリーコースでのペース走や、競技場でのインターバルトレーニング、ロングジョグなど、様々メニューをこなしました。1日3度の練習を経験したことがなかった選手たちは、最初のうちは緊張や疲労で口数も少なかったように感じます。中村友梨香コーチも同様に、言葉の壁や文化の違いに戸惑いを感じながら、手探りでのスタートを切りました。しかし、ランニングや食事の時間を共有し生活することで、日に日に打ち解けていく様子がはっきりと分かりました。最終日にかけては「明日のトレーニングはなんだ」と、選手から積極的にアプローチする姿も見られました。この合宿を通してオリンピックに対する意識を強くしてほしいという中村コーチの想いは、しっかり届いたように感じます。
第37回 田村富士ロードレース大会に参加
トレーニングの一環として、田村富士ロードレースの一般10kmの部に参加、目標としていた男子1-2位、女子1位のタイムでゴールしました(オープン参加)。
「10km総合順位」
1. PARLI GOPI CHANDRA 30:56
2. BIST SANTOSH BIKRAM 31:53
7. SHRESTHA SANTOSHI 37:04 (女子1位)
学校訪問
10月22日(月)には、瀬川小学校での交流プログラムを実施しました。ネパールの国民的な歌を、日本の小学校の生徒皆さんと踊りながら歌ったり、給食を食べたり、しっぽとりゲームをしたり、終始笑顔に包まれていました。カタカナ読みができるネパール語は、子供達にも覚えやすく、プログラムを終える頃には「ありがとう、美味しい」をしっかりと使いこなしていました。
まとめ
今回の合宿の始まりに、中村コーチから「お互いを知る」をいうテーマが話されました。言語・文化・生活・食事・練習環境など、全てがトレーニングに直結するため、一つ一つと向き合い話し合いをしてきました。このテーマも達成し今後に繋がる良い時間になったと考えます。毎日のトレーニング、ロードレース、学校訪問を通し、田村市の多くの方々と交流をもちながら、スポーツは世界共通言語であり、何にも代え難いコミュニケーションツールであることを実感しました。2020年に向けたプロジェクトではありますが、このような活動を通し、日本とアジアの関係がより近くなっていけばいいなと考えています。